公務員として採用されると、職場や共済組合から真っ先に案内されるのが「共済貯金」や「財形貯蓄(財形年金)」です。
給料天引きで確実に貯まり、「メガバンクに預けるより利率が良いから安心」と、長年そのまま積み立てを続けている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、共済貯金や財形は「元本保証」で安心感は高いですが、「将来の資産を増やす場所」としては非効率です。
こんにちは、なすです!
私も約20年間、地方公務員として勤務してきました。採用当初は当たり前のように財形年金や共済貯金に給料天引きで積み立てていましたが、段階的に見直しを行い、生活防衛資金を残して運用資金へと切り替えていきました。その結果、15年かけて約5,100万円の資産を築くことができました。
実は私が財形年金を解約してインデックス投資へ舵を切ったのは、10年以上前のことです。当時はまだ「新NISA」はおろか旧NISAすら始まっておらず、特定口座(課税口座)で積み立てを始めました。そして現在は、制度の拡充に合わせて新NISAの非課税枠へシフトさせています。
この記事では、公務員が当たり前のように続けている共済貯金や財形年金の落とし穴、私が10年以上前に解約を決断した理由、そして新NISAを活用した実践的な使い分け基準を実体験から分かりやすく解説します。
💡 この記事でわかること
- 公務員の共済貯金・財形年金のメリットと見落としがちな限界
- 【実体験】10年以上前に財形年金を解約して投資へ踏み切った理由
- 当時はなかった新NISAへ!現在実践している資産のシフト方法
- 【使い分け基準】預金・共済貯金に残すお金 vs 新NISAへ回すお金
共済貯金・財形年金は本当に安全?知っておくべき3つの限界
共済貯金や財形制度は、公務員の定番として長く親しまれてきました。給与天引きで貯蓄できる強制力や元本割れしない安心感がある一方で、今の経済環境においては見過ごせないデメリットがあります。
① 利息にはしっかり約20%の税金がかかる
共済貯金の利息は「利子所得」として扱われるため、20.315%の税金が源泉徴収されます。
仮に表面上の利率が年0.8%〜1.0%程度あったとしても、手取りの利息は約0.6%〜0.8%前後に目減りしてしまいます。
② ペイオフ(預金保険制度)の対象外であること
銀行預金であれば、万が一金融機関が破綻しても預金保険制度(ペイオフ)により1口座あたり1,000万円とその利息が保護されます。
しかし、共済組合の貯金は預金保険法の保護対象外です。組合の運用方針や財政状況によって、利率の引き下げや預入限度額の縮小がいつでも行われるリスクを抱えています。
③ インフレ(物価上昇)で現金の実質価値が目減りする
最も大きなリスクは「物価の上昇」です。
モノの値段が年2%〜3%上がっている中で、年1%未満の利率で現金を固定しておくと、数字上の金額は減らなくても「買えるモノの量(実質的な購買力)」は年々確実に目減りしていきます。
10年以上前に財形年金を解約した日の決断
私が財形年金を解約したのは、今から10年以上前のことです。
毎月の給料やボーナスから当たり前のように天引きされていましたが、定期的に届く積立残高通知書を見ながら、ある疑問を抱くようになりました。
「このまま定年まで天引きし続けても、大した金額にならないんじゃないか…」
当時、すでに個別株投資やFXで痛い失敗を経験していた私は、長期で世界経済の成長に乗せる「インデックス投資」の有効性に気づき始めていました。
そこで、思い切って財形年金の手続き書類を取り寄せ、解約に踏み切りました。

解約を申し出たら、担当者から「解約する人なんてめったにいませんよ」「本当に解約するんですか」と引き止められました。それに負けずに解約してよかったと思います(笑)
新NISAがなかった時代から、現在の非課税シフトへ
10年以上前は、まだ「新NISA」はもちろん、旧NISAすら始まっていない時代でした。
そのため、私はSBI証券の特定口座(利益に約20%課税される通常の口座)を開設し、全世界株式や米国株式のインデックスファンドを毎月淡々と買い始めました。
途中でリーマンショックやコロナショックなどの大幅な暴落を経験し、評価額が一時的に大きく落ち込む時期もありました。しかし、給料天引きの代わりに「毎月決まった金額を自動積立する設定」を維持し続けたことで、15年間で資産5,100万円(含み益3,200万円以上)を築くことができたのです。
そして今は制度が拡充された「新NISA」が登場しました。
年間360万円、生涯で1,800万円もの投資枠から得られる利益が無期限で完全非課税になります。昔は特定口座で20%の税金を払いながら運用していたものが、まるまる手元に残る時代になったのです。
現在私は、かつて特定口座で積み立ててきた資産や手元の余剰資金を、新NISAの生涯投資枠へと順次シフトさせています。
📊 15年間のインデックス投資ポートフォリオの内訳
公務員の手取りからどのような配分でインデックス投資を継続し、資産5,100万円を作ったのか、具体的な保有銘柄を公開しています👇


【使い分け基準】預金に残すお金 vs 新NISAへ回すお金
「手元の預金や共済貯金をすべて解約して投資に回すべきか」というと、それはおすすめしません。
大切なのは、お金を使う「時期」と「目的」に合わせて、置き場所をきっちり色分けすることです。
| 区分 | 銀行預金・共済貯金(守りの資産) | 新NISA(育てる資産) |
|---|---|---|
| 主な役割 | 生活防衛資金、直近の大きな出費 | 10年後以降の教育費、老後資金 |
| 使う時期の目安 | 今すぐ〜3年以内に使うお金 | 10年以上使わないお金 |
| 元本保証 | あり(預金保険制度または組合規程) | なし(相場変動リスクあり) |
| 期待利回り | 年0.1%〜1.0%前後 | 年4%〜7%程度(過去の長期平均) |
| 税金の扱い | 利息に約20%課税 | 運用益が無期限で非課税 |
| 引き出しやすさ | ATM・窓口ですぐ引き出し可能 | ネット完結(約3〜4営業日で着金) |
私自身は共済貯金は利用していませんでしたが、財形年金を解約した際も、全額をいきなり投資に突っ込んだわけではありませんでした。
我が家では、「生活費の半年〜1年分(約200万〜300万円)と、近い将来に使う車の買替費用」だけを銀行の普通預金に残し、それ以外の余剰資金や毎月の積立分をすべて新NISA(インデックス投資)へ回しています。
万が一病気や怪我で働けなくなったり、急な出費が重なったりしても、「手元の預金で半年以上は持ちこたえられる」という防衛ラインがあるからこそ、日々の株価の上下に動じることなく、投資資金を10年・20年と長期で育て続けることができています。
共済貯金から新NISAへ無理なく移行する3ステップ
共済貯金や財形の見直しは、以下の順序で段階的に進めると無理がありません。
- 生活防衛資金の金額を決める:毎月の生活費を把握し、「半年〜1年分」の現金をいくら手元に残すかを決めます。
- ネット証券の口座を開設する:手数料の安い「SBI証券」または「楽天証券」で新NISA口座を開設します(銀行窓口は手数料が高いため避けます)。
- 天引き額を減額し、新NISAへ自動積立を設定する:共済貯金の毎月の積立額を減額(または停止)し、その分をクレジットカード積立やネット証券の自動引き落としに充てます。
💡 新NISAを始めるならどちらを選ぶべき?
公務員にとっての使い勝手、ポイント還元、クレカ積立の観点から「SBI証券」と「楽天証券」の違いを徹底比較しました👇


※投資信託等の金融商品は元本が保証されているものではなく、相場変動により損失が生じるおそれがあります。お取引の際は各証券会社の契約締結前交付書面や目論見書等をよくお読みの上、ご自身の判断と責任で行ってください。
まとめ:銀行預金・共済貯金で「守り」、新NISAで「育てる」
今回は、公務員の共済貯金・財形年金の位置づけと、新NISAへのシフト基準について解説しました。
- 銀行貯金(または共済貯金)は生活費の半年〜1年分を置く「生活防衛」に最適
- インフレや税金を考慮すると、共済貯金や財形だけで資産を増やすのは難しい
- 10年以上使わない余剰資金は、非課税枠の大きい新NISAへ回すのが合理的
- どちらか一方ではなく、「守り」と「攻め」のバランスを取って活用する
公務員の天引き貯金は素晴らしい習慣ですが、預け先を少し見直すだけで、10年後・20年後の手元に残る資産は大きく変わってきます。
まずはご自身の共済貯金や財形の残高を確認し、今の生活防衛ラインに見合っているか見直してみてくださいね。








