
「もう仕事に行きたくない。限界だ……」
ギリギリまで追い詰められているのに、休む決断ができない。その最大の理由は、「仕事を休んだら、毎月の給料や家族の生活はどうなってしまうのか」というお金の不安ですよね。
結論から言うと、公務員が病気で仕事を休む場合、最初のうちは非常に手厚い保障が用意されています。しかし、「休む期間」が長引くと保障が減少していくというルールがあります。
ここでは、私が実際に体験した家計をお見せしつつ、あなたがこれから直面する「お金のこと」をお伝えします。
※本記事に記載している休暇制度や手当の内容は、地方公務員法および一般的な自治体基準、筆者の実体験に基づきます。具体的な日数や支給割合は所属自治体の条例・人事規則をご確認ください。
① 最初の90日間は100%支給!有給となる「療養休暇」
公務員が心身の病気で療養が必要になった場合、いきなり給料がゼロになるわけではありません。まず最初に適用されるのが「療養休暇」という制度です。
最初の90日間は給与が「100%全額」支給される 地方公務員の標準的なルールとして、医師の診断書等により療養が必要と認められた場合、最初の原則「90日間」は療養休暇として扱われます。この期間は全く働いていなくても、給与が100%全額支給されることが法的に定められています。
「メンタルで休むなんて、自分は甘えているんじゃないか」と責める必要はありません。 総務省の「地方公務員の精神疾患による休職等に関する調査」によると、メンタル不調による一般行政職等の休職者数は46,013人。すべての地方公務員に対する割合は約1.67%(10万人あたり1,671人)に達しています。 責任の重い中堅層が心を病んで休むことは、決して珍しいことでも、あなた一人だけの問題でもないのです。
私は平成18年に地方公務員として採用され、約20年間がむしゃらに働いてきました。5年前に「係長職(中間管理職)」へ昇任し、今年の4月に新しい部署へ異動したことが、すべての歯車を狂わせました。
端的に言うと、直属の上司と合わなかったんです。 相談に行っても顔を上げず目も合わせない。意を決して報告すると、冷たい声で「それで?」と吐き捨てられる。逆にタイミングを見計らって慎重に動けば、「なぜすぐに報告しない!遅すぎる!」と𠮟られました。
一方で部下からは愚痴や不満が絶えず、私は「理不尽な上司」と「愚痴の多い部下」の完全な板挟み状態に。 異動直後から、職場に近づくだけで激しい動悸と息苦しさが襲い、休日も「平日の仕事」のことで頭がいっぱいになりました。
そしてある日の朝、ひどい動悸と息苦しさでついに出勤できず、欠勤の連絡を入れて精神科に駆け込みました。下された診断は「ストレス障害」。そのまま療養休暇に入ったのです。
休んだ初日は「自分のキャリアは終わった」「職場に申し訳ない」という猛烈な罪悪感に押し潰されそうでした。 しかし、そんな私を救ってくれもののひとつが、「お金の保障」でした。
療養休暇中、私の口座には給与が、100%振り込まれたのです。
「仕事を休んでも、国が家族の生活を守ってくれている」 この100%保障というセーフティネットのおかげで、私は罪悪感を抱きつつも一度は深く安堵し、心と体を休めるスタートラインに立つことができました。
② 90日経過後は8割に減少…「休職」への移行と家計の危機
最初の90日間で復帰できれば問題ありません。しかし、メンタル疾患はそう簡単に治るものではありません。 本当の不安は、90日の有給期間が終わり、「休職」という扱いに切り替わった後にやってきます。
給料は8割に減り、やがて「無給」になる 病気休暇の90日を超えて療養が続く場合、正式な「休職」処分へと移行します。ここからの給与支給は厳しくなってきます。
- 休職開始から1年間: 給料の80%(8割支給)
- 1年超〜最長3年まで: 無給(給与支給ゼロ)
最初は8割もらえますが、1年を過ぎると自治体からの給料は完全にストップします。
私には、パートで働く妻と、3人の子どもたちがいます。 長男(高3)、次男(高2)、三男(中2)。
ざっと計算すると、我が家の支出は、年間で約600万円(月額平均 約50万円)にも達しています。
- 住宅ローン: 約6万円
- 子供の教育費: 月約5万円
- 子ども3人のお小遣い: 長男(7,000円)、次男(6,000円)、三男(2,000円)
- 家族5人の生活費(食費込み): 1日8,000円(月240,000円〜248,000円)
- 光熱費(電気・水道): 月約3.3万円
- 通信費(携帯5台・ネット): 月約2万円
- その他: 大学進学の学費積立(月4万円)、車や家の修繕積立金
これらを、私の給料と妻のパート代、そして2ヶ月に一度支給される児童手当を動員して、ギリギリで回しています。
もし、給料が「8割」にカットされたらどうなるか。 それだけで毎月5万〜7万円前後の収入がゴッソリ吹き飛びます。
毎月ギリギリで回していた家計は、休職に入った瞬間に赤字転落です。さらに1年が過ぎて「無給」になれば、共済組合の傷病手当金(標準報酬日額の3分の2支給、最長1年6ヶ月)に頼るしかありません。手取りは通常時の約67%まで下がり、毎月十数万円の赤字を垂れ流すことになります。
「休職が長引けば、子どもたちの大学費用や塾代、日々の食費すら払えなくなる」 「自分が働けなくなったら、この家族の生活が一瞬で崩壊してしまう」
無給へのカウントダウンを前にした恐怖は、なかなかのストレスでした。
しかし、そんな絶望的な焦りの中で、給与カットの恐怖を和らげてくれた「命綱」がありました。
それは、15年前からSBI証券で全世界株式(オルカン)や米国株式(S&P500)を中心に、手取りの20%以上をコツコツと投資に回して築き上げてきた、「保有資産額 51,117,065円(うち含み益:+32,844,912円)」の存在でした。
この資産がなければ、私はお金の恐怖に耐えきれず、心が壊れたままあの理不尽な職場に無理やり復職し、手遅れになっていたはずです。
公務員の休職制度は最初は優しいですが、その先は冷酷です。 だからこそ、私たちはただ職務にしがみつくのではなく、元気なうちから自分の身を守る「お金という名の逃げ道」を作っておくことが、何よりも大切なのです。
休職の恐怖から自分と家族の尊厳を守ってくれたのは、組織の温情でも国の制度でもなく、「過去の自分がコツコツ積み立ててくれた5,100万円の資産(逃げ道)」だけでした。
「お金の余裕」は、そのまま「心の自由」に直結します。


まだ証券口座を持っていない方や、新NISAの口座開設を後回しにしている方は、心や体が悲鳴を上げる前に、今日から『自分を守るお守り』を1本準備しておいてください。
窓口でカモにされず、公務員が月1万円から堅実に資産を作るためのネット証券選びは、以下の記事で分かりやすく比較しています。


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